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憧れのラベンダーを育ててみましょう!
ラベンダーは美しく気品あふれる紫色と、その芳香が魅力的ですね!
ラベンダーの語源はラテン語の「洗う」からきているそうです。
古代ローマ人達は洗濯に用いたり、浴用として疲労回復に利用したといわれています。
世界的に有名な生産地は、フランス南東部のプロヴァンス地方です。
沢山ラベンダー畑があり、伝統的に多くの地域で栽培され一大産業になっています。
ラベンダーの効用
最近はアロマオイルとしても人気が高く、安眠効果が得られることで有名ですね。
ラベンダーの香りはストレス解消になりリラックスして心を癒します。
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古くから病気に対する万能薬として、不安、不眠、うつ症状、精神安定、鎮痛、胃のむかつき、防虫・殺菌などに効果があるとされています。
一般的にラベンダーは高温多湿に弱く、品種により強さも違うようです。
今回は暖地での栽培に向く、比較的暑さに強い品種をご紹介したいと思います。
ラバンディン系の仲間
イングリッシュラベンダーとスパイクラベンダーを掛け合わせたものを「ラバンディン系」と呼びます。
イングリッシュラベンダーは地中海沿岸地域の高地に自生していて、暑さに弱い性質です。
香りが強く花も美しいです。
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一方、スパイクラベンダーは低地に自生し、暑さに強くタフですが香りはあまりよくありません。
この2種類を交配して、両方の親から良い性質が遺伝したのがラバンディン系になります。
香りが良く花も美しく丈夫ですが、成長はゆっくりです。
日本の高温多湿にも育てやすい品種になります。
花穂が長く群生すると豪華です。
しっかりした茎でドライフラー、ポプリ、リースなどクラフトに向いています。
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ラバンディン系グロッソ
フランスで香料用に作られた代表的な品種です。
草丈50から90センチ程になり、紫青色の美しい花が密に付きます。
開花時期は7から8月。
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花穂が長く、甘く強い香りのある紫色の花を咲かせます。
暑さ寒さに強いですが、高温多湿を嫌うので株元の枯葉などはこまめに取り除く事が大切です。
香料やドライフラワー向きの品種です。
花茎が長いのでラベンダースティックにも最適です。
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ラバンディン系インプレスパープル
グロッソよりもやや枝が真っすぐに立ち上がり、株のまとまりも良いです。
香りが強く、花穂は5から7センチ。
開花時期は7月から8月。
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フレンチラベンダー系の仲間(ストエカス系)
花穂は丸みがあり太く短いのが特徴です。
また見た目がパイナップルの様な、ウサギの耳の様な苞葉を頂部に出し、ユニークで可愛い花です。
香りよりも、花自体を鑑賞して楽しみたい方にぴったりです。
高温多湿に強く、梅雨や熱帯やにも比較的適応し元気に育つので、他の品種よりも夏越しは楽なようです。
寒さには少し弱くマイナス5度以下で枯れることがありますが、暖地では屋外で冬越しできます。
花色が豊富で、赤紫、紫、ピンク、白、とカラフルです。
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フレンチラベンダー(ストエカスラベンダー)
花は濃い紫色で、4月から5月に開花します。
背丈はあまり伸びず株はコンパクトにまとまります。
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フレンチラベンダー系エイボンビュー(アボンビュー)
ニュージーランドで作られた品種。
花は紫で角ばってやや四角に見えます。頂部の苞葉は赤紫色でくっきりと目立ち、ふわふわと可愛らしく美しいです。
暑さに強く、 フレンチラベンダー系の中では花茎が長く花穂が大きいのが特色です。
初めての方にも育てやすい品種です。開花期は5~8月です。
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フレンチラベンダー系キューレッド
他のラベンダーと葉異なる印象のキューレッドは、 小型でかわいい赤系ピンクの花です。
イギリスのキューガーデンにちなんで名付けられました。
コンパクトにまとまりやすい株ですから、寄せ植えに使いやすく可愛いです。
寒さは弱いので注意が必要です。
花穂は丸みをおびたたまご型で、頂部の苞葉は短めの品種です。
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その他の暑さに強いラベンダー
アラルディーラベンダー
デンタータラベンダーとスパイクラベンダーの交配種で、生育旺盛で、草丈1メートルほどに大きくなります。
花穂は長く花色は薄い青紫です。
デンタータラベンダー
葉は、濃い緑で縁に細かいギザギザの切れ込みがあるのが特徴です。
花は四季咲きで、開花時期が長く秋から初夏にかけて咲きます。
暖地では冬も開花します。
暑さには強いですが、寒さに弱くマイナス10℃以下では枯れてしまうようですので、寒冷地の地植えには向きません。
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ラベンダ―の育て方
ラベンダーは水はけ、風通り、日当たりの良い場所を好みます。
日当たりが悪いと花つきが悪くなるので、日当たりの良い場所に植えてください。
開花した花は早めに切り戻しをすると次の花が咲きやすくなります。
開花後は強めの切り戻しをします。
土は水はけの良い土壌を好みます。
雨が降った後水が引かず溜まっている場所は適しません。
乾燥気味に管理し、いつも湿っているのはよくありません。
枯らす原因の多くは肥料の与えすぎと水のやり過ぎによることが多いようです。
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ラベンダーの夏越しポイント
①花は早めに切る
花に多くのエネルギーを使ってしまいますので枯れやすくなります。
夏は早めに刈り取ってください。
室内にラベンダーを飾るととても良い香りが部屋中に立ち込めます。
寝室に飾れば安眠効果も得られますから、早めに収穫し飾ってくださいね!
沢山収穫出来たらドライフラワーにしてもいいですね。
②花が終わったら剪定
株が密に茂ると風通りが悪くなり蒸れて枯れたり、病気になる原因になります。
花が終わったら、茎を1/3から半分くらいに刈り込みます。
植え付けから2年以上たち、株の内部が混みあっている場合は、中の株も間引いてください。
中まで光が入る様になります。
地面近くで土についている枝ものぞきましょう。
地面と株の間に風が通り、スッキリします。
③水やり、肥料は控える
ただでさえ高温多湿で弱り気味になっているので、肥料をやってしまうと根腐れしやすいです。
水やりも葉が少し下がってきてから、涼しい早朝の家にして下さいね。
④蒸れない工夫
植え付ける時に、西日の当たらない場所を選びましょう。
株間を開けて密になり過ぎない様にして下さい。
夏場に風の通り道になるような場所がベストです。
又、水はけの良いラベンダー用の土を利用するのもいいですね。
ドライフラワーの作り方
沢山収穫したら、ドライフラワーにしてみましょう。
とても簡単にできますし、プレゼントしても喜ばれると思います!
開花直前の花を茎を含めて切り取ります。
切り口を上にして、風通しの良い日陰に2~3週間干すと出来上がりです。
まとめ
涼しい所のイメージが強いラベンダーですが、夏越しがしやすい品種を選ぶことで栽培しやすくなります。
夏の暑さを苦手とするラベンダーのは、夏越しが重要なポイントになります。
夏越しの工夫をご紹介しましたので、是非取り入れてみて下さいね。
ラベンダーの香り漂う、憧れのラベンダーガーデンにチャレンジしてみて下さい!