自宅のお庭から良い香りが漂ってくるのは、とても素敵です!
窓を開けて深呼吸したり、甘い香りに包まれながら水やりをしたり、心癒されるひとときですね。
香りは癒し効果が高く注目されていますが、特に自分が育てている自然の花の香りは素晴らしいと思います。
庭木の苗は、ホームセンターやネット通販などで麻布で巻かれた「根巻き苗」として販売されていることが多いようです。
根巻き苗は、麻布を取り払わずそのまま土の中に植えて下さい。
「三大香木・さんだいこうぼく」といって「初夏のクチナシ」「秋のキンモクセイ」「早春のジンチョウゲ」と季節を代表する素敵な香りのする香木があります。
花だけでなく香りも楽しめ、季節をいち早く感じることもできますね!
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目次
香りの良い庭木・金木犀・キンモクセイ
9月、10月にどこからともなくキンモクセイの優しい香りがふんわり漂うと「秋だなあ」と思います。
お庭に1本あるだけで上品な香りで一杯になり、手がかからないのでシンボルツリーや記念樹としても最適ですね。
1つの花自体はとても小さいですが、可愛い金平糖の様なオレンジの花が群れて咲き、とても強く良い香りがするのが特徴です。
またキンモクセイの花は地面にぱらぱらと落ちますから、株元は一面オレンジ色の絨毯を敷き詰めたようになり壮観です!
多少寒さに弱いので、関東地方以西の地域での栽培が適しています。
和風庭園のイメージが強いですが、明るいオレンジの花は以外にも洋風の庭にもマッチします。
葉はつやつやとして緑が美しく、常緑性なので生垣や目隠しにも最適です。
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植え付け時期は、9~10月、3~4月です。
5メートルを超える樹高になるため地植えが適しています。
堆肥、鶏糞などの元肥をしっかり混ぜ込んでおきます。
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キンモクセイの栽培場所
キンモクセイは、日光がたっぷり当たる場所に植え付けるだけで大きく育ちます。
日照不足ですと苗の新芽が落ちてしまい、花が咲かない、花の数が極端に少ないということがあります。
植え付けから2~3年後に花が咲くようです。
すぐに咲いてほしい場合は、花芽の付いた苗を購入されるといいですね。
ただ排気ガスなどの大気汚染に弱く、空気が悪い場所だと花芽が付かなくなったり、花が咲いても香りが弱くなることがあるそうです。
葉の表面が汚れることで、このようなことが起こるようです。
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キンモクセイの剪定
樹勢が強いのでほっておくと枝が伸びすぎてうっそうとします。
剪定は毎年行った方がよいです。
開花後の10月半ば~11月はじめ、または3~4月に行います。
夏に剪定するとせっかくの花芽を切り落としてしまうことになります。
7月以降の剪定は行わない様にして下さい。
また、寒くなる11月以降の大がかりな剪定も、キンモクセイを弱らせてしまいます。
キンモクセイは背丈が5メートル以上にまで成長することから、庭植の場合は前もって植える場所を良く吟味し、鉢植えの場合は、大きめの8号以上の鉢を準備します。
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香りの良い庭木・沈丁花・ジンチョウゲ
ジンチョウゲの花は2~4月、枝先に丸くボールの様に小花が10~20個集まって咲き、甘く強い香りを漂わせます。
どこからともなくジンチョウゲの花の香りがすると、春の気配を感じますね!
遠くからでもはっきりと香りがわかるぐらい濃い香りです。
私も白のジンチョウゲを鉢植えで育てています。
玄関前に一鉢あるだけで、あたり一面甘い香りが漂うのでお気に入りです!
外側が紅紫色で内側が白の肉厚な花は、濃い緑色の葉とマッチします。
白一色のジンチョウゲも清楚な美しさがあります。
ジンチョウゲの花弁のように見える部分はガクが花弁状に変化したもので、本来の花弁ではありません。
アジサイと同様にガクなんですね。
あまり大きくならないことから狭い場所でも栽培できます。
残念ながら、木の寿命は短いようで突然枯れることがあるようです。
植え付け時期は、3月下旬~4月又は9月~10月上旬です。
ビニールポットに入った小さめの苗か、麻布で巻かれた根巻き苗で売っています。
どちらも根元を崩さない様にして下さい。
ジンチョウゲの根は繊細で、大変傷付きやすいですから注意して下さいね。
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ジンチョウゲは植え替えしません
植え替えすると根が切れて枯れてしまう事が多いですから、鉢植えの場合は最初から植え替えしないつもりで大きな植木鉢に植え付けた方が良いと思います。
根から細菌が入りやすく、根を傷めると株が枯れてしまうことが多いので、移植は困難です。
庭植の場合植える前に場所をよく考えてから植え付けしましょう。
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ジンチョウゲの栽培場所
風通しの良い場所で水はけの良い土を好みます。
半日陰でも丈夫で、良く育つので日陰の庭でも大丈夫ですが、花が少なくなるようです。
2月、8月に追肥します。
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ジンチョウゲの剪定
ジンチョウゲは剪定せずに、ほったらかしでも形が整いますが、あまりに伸びすぎた場合は花後に少し整える程度に切ります。
基本的に剪定をする必要がないと言われています。
そのため、あまり短く枝を切り過ぎてしまうと、木が弱ってしまいます。
6~7月以降は、絶対に切らない様にしましょう。
せっかく翌年に咲く花芽を落とすことになってしまいます。
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香りの良い庭木・クチナシ・ガーデニア
クチナシは、過酷な環境にも適応できる丈夫な常緑低木で、濃厚な香りの純白の花を6月頃に咲かせます。
記憶に残る高貴な香りです。
秋には橙赤色の果実をつけます。
この果実は黄色の染料として利用されたり、漢方では山梔子(さんしし)として用いられていますが、熟しても裂開しません。
このように口が開かないことから「クチナシ」の和名がつけられたとされています。
庭木としてよく栽培されているクチナシは、大型の花で八重咲きのオオヤエクチナシ(ガーデニア)が多く、こちらは花は豪華ですが実はつけません。
クチナシは寒さに弱い花木なので、関東以南であれば地植えの栽培は可能ですが、北陸・東北地方などの寒冷地は地植えに向いていません。
植え付け時期は、4~6月もしくは9~10月です。
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クチナシ・ガーデニアの栽培場所
耐陰性、耐湿性に優れていますが、日当たりの悪いところでは、花つきが悪くなります。
日当たりを好み、乾燥を嫌う植物なので、適度に日が当たる半日陰の場所が適しています。
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香りの良い庭木・ライラック
ライラックは、上品で印象的な紫の花と甘い香りで人気があります。
近年紫だけでなく、白やピンクなどの品種も増えてきました。
とてもお洒落な雰囲気で洋風の庭のシンボルツリーとしても素敵です。
高さが3メートルほどになり、庭植えに適していますが、鉢植えでもコンパクトにまとまる品種を選べば大丈夫です。
寒さに強く札幌市の木として指定され、ライラック祭りが有名ですから、涼しい地域の植物というイメージが強いですね。
北海道地方での栽培に適していますし、簡単に栽培できます。
確かに真夏の暑さは苦手ですが、本州一帯でも楽しめます。
植え付け時期は2月から3月です。
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ライラックの栽培場所
暑さが苦手な為、植え付ける場所は西日が強く当たるところを避けて下さい。
水はけの良いこともポイントです。
穴は大きめに掘って堆肥を入れて植え付けましょう。
その後早春、初夏、秋に追肥をします。
ライラックの苗木は、接ぎ木になっています。
その継いだ部分まで土を盛る様にしましょう。
苗木を植えて2,3年で開花するようです。
鉢植えにする場合は、姫ライラックにするとあまり大きくならず管理しやすいですね。
姫ライラックは、ライラックに比べ花が少し小さく、香りも控えめになります。
成長は遅く、5年ほどで1メートルになります。
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ライラックの剪定
ライラックは剪定を頻繁にする必要はないです。
落葉期に古い枝を間引く程度で大丈夫です。
花の後は、混みあっている小枝を切って風通しを良くしてください。
全体を刈り込んでしまうと、全ての花芽を落としてしまいますから行わないでください。
ライラックは、イボタノキに接ぎ木されていることが多いです。
イボタノキが伸びることがありますが、必ず切りましょう。
ライラックに回る栄養がイボタノキに奪われて、肝心のライラックが弱ってしまいますので注意してくださいね。
ライラックの葉はハート型で大きく、イボタノキの葉は細長く小さいです。
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まとめ
今回は、香りの良い庭木をご紹介しました。
特にキンモクセイとライラックはお庭のシンボルツリーとしてもぴったりです。
又キンモクセイは縁起が良いと言われていますので、ご結婚、ご出産、還暦などの記念樹としても素敵な思い出になりますね!
最後までお読み頂きありがとうございました。